
五月人形の部材 部品パーツの配置位置 付属品の左右
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箱を開けると、
そこには凛々しい兜、輝く太刀、そして小さな鯉のぼり。
「この子が元気に、たくましく育ちますように」——
そんな願いを込めて、初めて迎える端午の節句。
でも、いざ飾ろうとすると
「この刀、どっちに置くの?」
「あれ?屏風は前?後ろ?」
と、少し戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
このページでは、
五月人形や鎧兜の正しい飾り方を、
パーツの意味と一緒にやさしくご紹介します。
リビングや玄関、マンションでも飾れる
配置アイデアもあり、どなたでも安心です。
我が子の健やかな成長を願って、
「飾る時間」もかけがえのない思い出になって欲しいと思います。
日本の美しい風習を、
あなたの手でつなげていきませんか?
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1、初節句にぴったりの五月人形の飾り方
男の子を想う飾り付けの基本ルール
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2、兜飾りの正しい配置はどっち向き?
刀・弓の左右の飾り方をやさしく解説
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3、鎧兜の飾り方と配置バランスのコツ
屏風との距離や向きに迷わない方法
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4、五月人形はどこに置くのが正解?
リビング・玄関・床の間の設置例付き
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5、マンション住まいでも安心
コンパクト五月人形の飾り方と収納術
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6、おしゃれに飾る五月人形のアイデア集
ナチュラルインテリアにもなじむ工夫
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7、三段飾りの鎧兜はどう並べる?
段ごとの小物配置を図解で徹底解説
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8、初節句の思い出に残る飾り方とは?
親子で一緒に飾る時間を演出するコツ
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9、五月人形の飾る時期と片付けタイミング
縁起を大切にする日本のしきたり
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10、飾るだけじゃない五月人形の魅力
子どもの成長を願う「形のない贈り物」
初節句を迎える男の子に贈る
五月人形 家族で紡ぐ端午の節句の
思い出と、日本のこころ
いまの時代、ゴールデンウィークは遠出だけでなく、
家族でのんびりとおうち時間を楽しみ、
心に残る思い出を刻む時期として親しまれています。
そんな季節に迎える初節句は、
男の子の健やかな成長を願う特別な節目です。
五月人形は、
子どもを守りたいという親の願いが形になったものです。
そのルーツは平安時代にさかのぼり、
邪気を払う菖蒲の風習から、
武家の家庭で鎧や兜を飾るようになりました。
飾るという行為には、
「あなたの幸せを、ずっと見守っていきたい」という
深い愛情が込められています。
毎年のこのひとときが、
親子にとってかけがえのない思い出になりますように・・・。
兜飾りの正しい配置と左右の意味
武将の目線で学ぶ、
五月人形の飾り方の基本
いざ、五月人形を飾ろうと思ったとき、
意外と多くの方が迷われるのが
「刀は右?弓は左?」という配置です。
でも実は、この並べ方には
昔の武将の“構え”が反映されているのです。
中央には兜、背後には屏風を配置します。
その両側にあるのが太刀と弓矢です。
向かって右に太刀、左に弓矢を飾る理由は、
武士が左手で鞘を押さえ、
右手で刀を抜くという動作に由来しています。
つまり、
兜の前に立つわが子が、
まるで小さな武将のように見えてくる配置なのです。
こうした背景を知ると、
飾りつけにも自然と心が込められます。
飾る手順に正解はありませんが、
意味を知ることで一層愛着が深まります。
ぜひお子さまと一緒に、
ひとつひとつの飾りに込められた“物語”を楽しんでみてください。
兜飾りの部品の位置
まずは、今の時代一番多く売れている兜と
飾り台・屏風・弓太刀の組み合わせです。
写真のように、本体の五月人形が中央に位置します。
後ろには、屏風。
刀の太刀が、向かって右に位置します。
弓矢の部分が、向かって左に配置します。
端午の節句は、祝うこころと季節を味わう行事
五月人形は、春のしあわせを
家族で分かち合う飾りです
端午の節句は、男の子の健やかな成長を「祝う」日として、
古くから親しまれてきました。
鯉のぼりが空に泳ぎ、柏餅やちまきを囲みながら、
春から初夏への季節の移ろいを五感で楽しむ——
それがこの行事の本質です。
五月人形や鎧兜は、
戦うための象徴ではありません。
むしろ、
わが子の「今」を愛おしく感じながら、
命を祝い、春の訪れを心に飾るためのものです。
飾ることで、親もまた日本の美しい風習と向き合い、
心にゆとりが生まれていきます。
今年はぜひ、飾りながら
「家族で春を味わう時間」を大切にしてみてください。
兜飾りの部品って、どんな意味があるの?
子どもと一緒に“発見する楽しさ”を
感じてみませんか
兜や鎧のまわりに添えられた
様々な部品や付属品があります。
・「これは何て名前?」
・「どんな意味があるの?」と、
お子さまの好奇心をくすぐるきっかけになります。
たとえば、
兜の頂を守る「鉢(はち)」は、
頭部をしっかりと覆う、大切な防具のひとつです。
正面の「前立て(まえだて)」には、
その家の誇りや武士・武将の信念を表す装飾があしらわれています。
また、
頭部を守る「しころ」や、
角のように立ち上がった「鍬形(くわがた)」は、
どれも印象的な造形をしており、
見る人の心を引きつける力強さと存在感を持っています。
ひとつひとつの部品に込められた意味を、
お子さまと一緒に想像しながら飾ってみてはいかがでしょうか。
会話が生まれ、発見があり、飾る時間が学びの
ひとときに変わっていきます。
兜飾りの装飾には、ただ美しい以上の意味があります
鍬形・しころ・前立てが語る、
武士の美意識と心の在り方
兜に施された装飾の数々は、単なる飾りではありません。
その形や素材、色合いには、
昔の武士たちが大切にしていた
「美しさ」と「心の在り方」が映し出されています。
たとえば、
堂々とそびえる鍬形(くわがた)は威厳の象徴であり、
自らの存在を堂々と示す意思の表れでした。
頭部を守るしころには、
動きやすさと防御力を両立させる工夫が施され、
“しなやかな強さ”が宿っています。
前立てには家紋や信念が表され、
外見でありながら“内なる想い”を語るパーツでもあります。
どの装飾にも、静かな誇りと気高さが宿っているのです。
そう思って見ると、兜飾りが一層深く感じられます。
見た目の豪華さを超えて、
心を整える存在として、
五月人形は私たちに語りかけているのかもしれません。
コンパクトでも、想いはしっかり伝わります
現代の暮らしに合う、五月人形の飾り方の工夫
マンションやアパート、現代の住まいでは
飾る場所に悩む方も少なくありません。
「うちには立派な和室がないから…」と
心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、どうか安心してください。
大切なのは、
飾る“広さ”ではなく、そこに込める“想い”です。
今はリビングの棚や、
玄関のちょっとしたスペースにも置ける
おしゃれでモダンでコンパクトな五月人形が増えています。
たとえ小さくても、
その一体には
「元気に育ってほしい」という親の願いがぎゅっと
詰まっています。
限られた空間でも、
家族の心があたたかくなる場所を生み出す——
それが端午の節句飾りの力です。
現代の暮らしに寄り添う形で、
日本の伝統を今の生活に馴染ませていく。
それこそが、
これからの五月人形のあり方なのではないでしょうか。
三段飾りは、並べる過程も宝もの
小物の意味にふれながら、
家族で楽しむ五月人形
三段飾りの五月人形を前にすると、
その華やかさに思わず心が躍ります。
でも実は、その魅力は「飾った姿」だけでなく、
“飾る過程”そのものにもあるのです。
段ごとに並べられる道具・装飾品たちは、
どれも節句の風習や武士の暮らしに由来があります。
「これは何だろう?」と
お子さまと話しながら並べていくことで、
自然と学びや会話や知識の教養が生まれます。
太鼓は戦いの合図、軍扇は指揮の象徴。
柏餅やちまきは、季節の恵みと健康を願うしるし。
それぞれに込められた意味を知るたびに、
飾る手が心を優しく包んでくれるようです。
「きれいに飾れたね」
そのひと言とともに、
家族の時間が思い出へと変わっていきます。
三段飾りは、暮らしの中に物語を
届けてくれる贈り物なのです。
具体的な五月人形の三段飾りの部品の名称と配置場所
中段には、
向かって左から陣笠(じんがさ) 、
陣太鼓(じんだいこ) 、
軍扇(ぐんせん)という
配列になります。
下段には、
向かって左から、
両立ちの吹流し、
粽(ちまき) 、
瓶子(へいし) ・八足台(はっそくだい) 、
柏餅(かしわもち) 、
両立ちの鯉のぼりを飾っていきます。
初節句の思い出は、飾る手の中から生まれます
日常の中に、小さな記念日をつくる飾り方
初節句。
それは、わが子の人生で最初の「節目」。
だからこそ、
その一日を、
ただの行事ではなく「心に残る記念日」にしてあげたいと思いませんか?
たとえば、
お子さまと一緒に兜を箱から取り出し、
「これは何だろうね?」と
話しかけながら飾る。
その丁寧な親御さんからお子さんへの
声掛けひとつひとつが、未来の宝物になります。
お気に入りの場所に飾ったら、
家族で写真を撮ってみましょう。
食卓に柏餅を並べて、
笑いながら「おめでとう」を言い合うだけでも、
立派なお祝いになります。
節句飾りは、
誰かに見せるためではなく、
家族の記憶に残すためのものです。
今年の春、小さな兜の前で交わす言葉が、
ずっとあたたかく残り続けますように・・・。
五月人形は、どこに飾るのがいいのでしょうか?
場所に迷ったときは、
“想いが届く場所”を選んでみてください
五月人形を飾る場所に、絶対の決まりはありません。
けれど、迷ったときには
「家族の目が自然と向く場所」や
「お子さまの笑顔が集まる場所」を選んでみてはいかがでしょうか。
たとえば、
リビングの棚、玄関の一角、ダイニングテーブルの端など、
日々の暮らしの延長線上にある場所がおすすめです。
毎日目にすることで、
「元気に育ってね」
「いつも見守っているよ」——
そんな親の気持ちが、飾りを通じて自然と伝わっていきます。
飾る場所は、
単なる設置スペースではなく、
“想いを届ける舞台”です。
その場所に、今日も笑顔が咲きますように・・・。
飾るという行為が、想いを伝えるということ
五月人形は、家族の心をつなぐ
やさしい贈り物です
五月人形を飾ることは、ただの“行事”ではありません。
それは、親が子へそっと手渡す
「願い」と「愛情」のかたちなのだと思います。
兜の一片一片に、災いから守りたいという祈り。
太刀や弓には、人生を切り開く力強さへの願い。
そしてその飾り全体には、
「あなたが、あなたらしく生きていけますように」という
静かな想いが宿っています。
毎年飾るたびに、
わが子の成長に気づき、
親としての心もまた育っていく——
そんなふうに、
五月人形は“家族の記憶を重ねていく時間の道しるべ”
のような存在かもしれません。
この春、お子さまとともに迎える端午の節句が、
笑顔とぬくもりに包まれた、
忘れられないひとときとなりますように祈っております。
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